リフォーム会社に見積もりを取ったら、金額が全然違った。
A社:180万円
B社:250万円
C社:300万円
同じ工事なのに、なぜ100万円以上も差が出るのか。
結論から言うと、リフォーム会社には3つのタイプがあり、
会社の種類によって得意な工事と価格が変わります。
私は建築会社を20年経営し、1000件以上の工事に関わってきました。
その経験から断言できるのは、
「安い会社が良い」「高い会社は悪い」という単純な話ではないということです。
この記事では、リフォーム会社の種類ごとの特徴と、
自分の工事に合う会社の選び方を解説します。
リフォーム会社は3つのタイプに分かれる
リフォーム会社は、大きく分けて3つのタイプに分類できます。
| タイプ | 特徴 | 得意な工事 |
|---|---|---|
| 大工系 | 自社に大工を抱えている | 間取り変更、増築、 木工事中心 |
| 設備系 | 水道・電気の資格者がいる | キッチン、浴室、トイレ交換 |
| 管理特化型 | 施工はすべて外注 | 大規模リノベーション |
この3タイプで、同じ工事でも価格が30〜50%変わることがあります。
なぜなら、自社でできる工事は外注費がかからず、
できない工事は外注費が上乗せされるからです。
大工系リフォーム会社の特徴と得意な工事
大工系とは、自社に大工職人を抱えているリフォーム会社です。
「〇〇工務店」「〇〇建築」という名前が多いです。
大工系の強み
| 強み | 理由 |
|---|---|
| 木工事が安い | 自社大工なので外注費ゼロ |
| 造作工事が得意 | 棚、カウンター、収納など自由度が高い |
| 現場対応が早い | 自社職人なので調整がしやすい |
| 細かい変更に柔軟 | 現場で即判断できる |
大工系の弱み
| 弱み | 理由 |
|---|---|
| 水回り工事は外注 | 水道・電気の資格者がいない場合が多い |
| 設備交換だけだと割高 | 大工の出番がないのに諸経費はかかる |
| デザイン提案が弱いことも | 施工が得意でも設計は別の話 |
大工系が得意な工事
- 間取り変更(壁を抜く、部屋をつなげる)
- 増築・減築
- 床・壁・天井の張り替え
- 造作家具(棚、カウンター、収納)
- 和室から洋室への変更
価格差の具体例
例:LDKの間取り変更+内装工事(150万円規模)
| 会社タイプ | 見積もり金額 | 理由 |
|---|---|---|
| 大工系 | 150万円 | 大工工事を自社で対応 |
| 設備系 | 180万円 | 大工工事を外注 |
| 管理特化型 | 200万円 | すべて外注+管理費 |
大工工事が中心の案件では、大工系の会社が最も安くなります。
設備系リフォーム会社の特徴と得意な工事
設備系とは、水道や電気の資格者を抱えているリフォーム会社です。
「〇〇設備」「〇〇住設」「〇〇水道」という名前が多いです。
設備系の強み
| 強み | 理由 |
|---|---|
| 水回り工事が安い | 配管・電気工事を自社で対応 |
| メーカーとの取引がある | 設備の仕入れが安い場合が多い |
| 設備トラブル対応が早い | 水漏れ・電気トラブルに即対応 |
| アフターフォローが手厚い | 設備の定期点検をしてくれることも |
設備系の弱み
| 弱み | 理由 |
|---|---|
| 大工工事は外注 | 間取り変更などは苦手 |
| 内装仕上げが弱いことも | 壁紙・床材の施工は外注が多い |
| 大規模工事は不向き | フルリノベーションは管理が難しい |
設備系が得意な工事
- キッチン交換
- 浴室・ユニットバス交換
- トイレ交換
- 洗面台交換
- 給湯器交換
- 水回りのまとめてリフォーム
価格差の具体例
例:キッチン+浴室の交換(200万円規模)
| 会社タイプ | 見積もり金額 | 理由 |
|---|---|---|
| 設備系 | 200万円 | 配管・設備工事を自社で対応 |
| 大工系 | 240万円 | 設備工事を外注 |
| 管理特化型 | 260万円 | すべて外注+管理費 |
水回りの交換がメインの案件では、設備系の会社が最も安くなります。
管理特化型リフォーム会社の特徴と注意点
管理特化型とは、施工をすべて協力業者(下請け)に任せ、管理・調整に特化した会社です。
大手リフォーム会社、ハウスメーカーのリフォーム部門、
不動産会社系のリフォーム会社が該当します。
管理特化型の強み
| 強み | 理由 |
|---|---|
| 大規模工事に対応できる | 複数の専門業者を束ねられる |
| ワンストップで完結 | 設計・施工・インテリアまで一括 |
| 保証が手厚い | 会社の信用力で長期保証が可能 |
| ブランド・安心感 | 大手の看板がある |
管理特化型の弱み
| 弱み | 理由 |
|---|---|
| 価格が高い | すべて外注+管理費+広告費+人件費 |
| 小規模工事は割高 | 管理費の最低ラインがある |
| 現場との距離がある | 担当者と職人が別会社 |
| 融通が利きにくい | 組織が大きいほど柔軟性が下がる |
管理特化型が得意な工事
- フルリノベーション(500万円以上)
- スケルトンリフォーム
- 二世帯住宅への改築
- 耐震+断熱+設備すべてやり替え
価格差の具体例
例:トイレ交換のみ(30万円規模)
| 会社タイプ | 見積もり金額 | 理由 |
|---|---|---|
| 設備系 | 25万円 | 自社で完結 |
| 大工系 | 30万円 | 設備屋に外注 |
| 管理特化型 | 40万円 | 管理費・諸経費が固定でかかる |
小規模工事では、管理特化型は割高になります。
逆に、1000万円を超えるフルリノベーションでは、
管理体制がしっかりしている管理特化型が向いています。
下請け構造そのものが悪いわけではありません。
管理体制や責任の所在が明確なら、問題なく工事は進みます。
下請け構造の詳しい解説はこちら
会社のタイプ別|工事内容との相性早見表
どのタイプの会社がどの工事に向いているか、一覧にしました。
| 工事内容 | 大工系 | 設備系 | 管理特化型 |
|---|---|---|---|
| 間取り変更 | ◎ | △ | ○ |
| 増築・減築 | ◎ | × | ○ |
| キッチン交換 | △ | ◎ | ○ |
| 浴室交換 | △ | ◎ | ○ |
| トイレ交換 | △ | ◎ | △ |
| 内装のみ(壁紙・床) | ○ | △ | △ |
| フルリノベーション | ○ | △ | ◎ |
| 造作家具 | ◎ | × | ○ |
◎=最も得意(価格も安くなりやすい)
○=対応可能
△=外注になり割高
×=基本的に対応しない
自分の工事に合うリフォーム会社の選び方
会社選びは、「自分の工事内容」から逆算するのが正解です。
選び方のステップ
ステップ1:自分の工事内容を整理する
- 水回りの交換がメインか
- 間取り変更や木工事があるか
- 複数の工事を同時にやるか
ステップ2:工事内容に合うタイプを選ぶ
| 工事内容 | おすすめタイプ |
|---|---|
| キッチン・浴室・トイレ交換 | 設備系 |
| 間取り変更、増築、造作 | 大工系 |
| 500万円以上のフルリノベ | 管理特化型 |
| 水回り+間取り変更の複合 | 複数社に相見積もり |
ステップ3:相見積もりで確認する
会社のタイプが分からない場合は、相見積もりを取れば分かります。
- 見積もりの内訳で「外注費」が多い → 自社でできない工事
- 諸経費や管理費が高い → 管理特化型の可能性
- 設備の仕入れが安い → 設備系の可能性
相見積もりで金額差が出る理由も、会社のタイプを理解すれば納得できます。
見積もり時に確認すべき質問
- 「この工事は自社で対応されますか?外注ですか?」
- 「御社が得意な工事は何ですか?」
- 「自社に職人さんはいらっしゃいますか?」
この質問で、会社のタイプと自分の工事との相性が見えてきます。
相見積もりを取る際は、異なるタイプの会社を含めると、価格差の理由が明確になります。
よくある質問
Q. 大工系の会社に水回りリフォームを頼んでも大丈夫?
A. 大丈夫です。
ただし、設備工事は外注になるため、設備系の会社より割高になる可能性があります。
間取り変更と水回り交換を同時にやる場合は、
大工系に頼む方がトータルで安くなることもあります。
Q. 管理特化型は中間マージンが高いから損?
A. 一概には言えません。
管理特化型は管理費がかかる分、大規模工事の調整力や保証体制が整っています。
トイレ交換1つなら割高ですが、1000万円のフルリノベなら管理体制の価値があります。
Q. 会社のタイプはどうやって見分ける?
A. 会社名である程度分かります。
「〇〇工務店」「〇〇建築」は大工系、「〇〇設備」「〇〇住設」は設備系。
分からなければ、「自社に職人さんはいますか?」と聞けば判明します。
Q. 大手と地元工務店、どちらが安い?
A. 一般的には地元工務店の方が安いです。
大手は広告費・人件費・本社経費が上乗せされます。
ただし、大手は仕入れ力があるため、設備本体の値引き率は高いこともあります。
まとめ:リフォーム会社は種類で価格が変わる
リフォーム会社の種類と特徴を整理しました。
| タイプ | 得意な工事 | 価格が安くなる条件 |
|---|---|---|
| 大工系 | 間取り変更、造作、木工事 | 大工工事がメインの案件 |
| 設備系 | キッチン、浴室、水回り | 設備交換がメインの案件 |
| 管理特化型 | 大規模リノベーション | 500万円以上の複合工事 |
価格差は、会社の良し悪しではなく、タイプの違いです。
自分の工事内容に合ったタイプの会社を選べば、無駄な外注費を払わずに済みます。
逆に、タイプが合わない会社を選ぶと、同じ工事でも30〜50%高くなることがあります。
「高いから悪い」「安いから良い」ではありません。
自分の工事に合う会社を選ぶことが、適正価格でリフォームを進める最大のポイントです。
本記事は、建築会社を20年経営し、1000件以上の工事に携わった経験をもとに執筆しています。

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